日本語訳 · 原著 Daniel Bourdeau『Unsolved Historical Ciphers』は CC BY 4.0 で公開されている。本ページは JIC による翻訳で、原著者の公式版ではない。訳文に相違がある場合は英語原文が優先する · 英語原文を見る ↗
4cv mfz wcxp lusnhr → was hat paul follen · 鍵 bcdefg · g の下の w = 4

Snell → 身元不明の通信相手 · ヴィジュネル表、鍵 bcdefg、あぶり出しインク · 1824年 · 鍵を再構成し、全文を解読

Snell のあぶり出しインクによる質問、1824年

ヘッセンの役人が、あぶり出しインクで書かれた手紙から書き写した6行のドイツ語の暗号。Paul Follen がアメリカについて何を聞いたか、そして Wetzlar で計画が発見された後に何が起きたかを尋ねている。

Daniel Bourdeau · 投稿

手法:隣接平文から鍵を復元 · 範囲:完全

要点隣接平文から鍵を復元 · 169記号中169

文書
ヘッセン当局のために作られた秘密メッセージの写しで、見出しは「Snell an A?ud」、HCPortal では1824年2月20日付とされている。原本は、当たり障りのない手紙の行間にあぶり出しインクで書かれていた。
所蔵
Hessisches Staatsarchiv Marburg, HStAM 9 a Nr. 259, f. 249。HCPortal の記録513は、これを多表式暗号、未解読として登録している。
暗号
j を欠くヴィジュネル表。鍵文字 b c d e f g が記号の上に何度も繰り返し書かれ、文字を2から7だけずらす。z を越えると、暗号アルファベットは数字 1, 2, 3, 4 へと続く。
解読の経緯
同じ葉にある解読者のメモが、鍵文字と最初の語を示している。表の残り、数字記号、写字者の書き誤りは、ここで解明した。
内容
Lisching か誰か別の者をよこせ。さもなければ答えよ。Paul Follen は Fries、Oken、de Wette からアメリカについて何を聞いたか。そして「Wetzlar でのこの計画の発見」は何らかの結果をもたらしたか。
未解決
暗号には残っていない。見出しの宛名は判読できず、Lisching が誰かも特定されていない。

01 葉と解読者のメモ

見出し「Snell an A?ud」と、点で区切られた小文字といくつかの数字からなる6行
書き写された暗号:見出し「Snell an A?ud」と6行、語の間には点がある。画像:Hessisches Staatsarchiv Marburg, HStAM 9 a Nr. 259 f. 249、HCPortal の記録513より。

この葉は手紙そのものではない。6行の暗号の下に、それを書き写した役人が Kurrent 書体で Anmerkung(注記)を書いている。それによれば、メッセージは2ページにわたり、「あぶり出しインクの No. 1(extr. Sat.)で、と思う」(酢酸鉛)、無害な手紙の行間に書かれていた。彼は暗号を書き写し、手元に鍵表もあったが、当初はそれを使えなかった。「百回の試み」の末に、表の上端に並ぶ文字 bcdefg が鍵文字であり、暗号の上に一つずつ順に書かれるのだと気づいた。隠された文字は表の左端で読み取る。

「Anmerkung. Auf diese Art sind zwey Seiten voll」で始まる、ドイツ語 Kurrent 手書きの11行
Anmerkung:あぶり出しインク、2ページ、そして bcdefg が鍵文字であるという発見。画像:Hessisches Staatsarchiv Marburg, HStAM 9 a Nr. 259 f. 249、HCPortal の記録513より。

続いて彼は最初の語を解いてみせる。暗号 u の上の鍵 b は s、f の上の c は c、m の上の d は h、o の上の e は i、g の上の f は k、m の上の g は e(Kurrent の e で、n のように見える)、そして再び v の上の b は t となる。schiket。彼の表は画像になく、残りの部分についての彼の解読も葉には書かれていない。

分数のような縦の列。暗号文字の上の鍵文字が平文字に等しいことを示し、括弧でまとめられ、Kurrent の語の上の「bcdefgh」と等置されている
解いてみせた例:暗号の上の鍵 = 平文。最初の語の7文字について。画像:Hessisches Staatsarchiv Marburg, HStAM 9 a Nr. 259 f. 249、HCPortal の記録513より。

02 暗号

7つの組は、j を除いた25文字のアルファベットによるヴィジュネル表に合う。鍵 b は文字を +2 ずらし、c は +3、以下同様に g は +7 ずらす。すると謎が一つ残る。g の上の f = k という組である。f のずれは +6 で、k + 6 は q であって g ではない。写しには尾のある文字が2つあり、一つはまっすぐ(q)、もう一つはループ状(g)で、写字者はこれらを混同している。解読者の「g」はまっすぐな方、つまり q である。

数字が二つ目の発見である。暗号には 4 が3回、1 が1回、3 が1回現れる。「il4 gwxk」は「de ?ette」に復号される。de Wette である。a を 0 と数えると、w は 21、z は 24 である。g の下の w は 21 + 7 = 28 で、z を4つ越える。つまり表は z から a へと巡回せず、各列は記号 1, 2, 3, 4 へと続いていく。この規則で数字はすべて収まる。どの 4 も g の下の w であり、3 は c の下の z(Wezlar)、1 は e の下の v(von)である。数字は他の記号と同じように鍵文字を受け取るが、語の間の点は受け取らない。

鍵bcdefg
ずれ+2+3+4+5+6+7
a →cdefgh
w →yz1234
z →234567

03 解読された本文

暗号と読み、1行ずつ。波括弧内の文字は写し誤りで、書かれたとおりの記号では誤った文字に復号される箇所である。方法の節の注記にその一覧がある。

ufmoqmv.onxiplql.tkmt.huslu.cqh.kxu kmiwomt
schiket  lisching oder e{i}nen andern  hierher

zss·kkw fkguvzswzm.fmixl ntldkt.
wo{n}icht beantworte  diese fra{g}en.

4cv.mfz.wcxp.lusnhr.zlogz erlylfe.
was hat paul follen {w}ege{n} america.

1uw.hunky vmhr il4.gwxk.nm krvy?
vo{n} fries oken de w ette ge hort?

ohvwi ipm ixkl pufxrm kqqrix vscqu ot
hatte die {a}uff indung die{s}{e}s plan{s} in

4g3.pfx.tguoqpkkh.ktroqq?
wez lar  merkliche folg{e}n?

Schicket Lisching oder einen andern hierher; wo nicht, beantworte diese Fragen. Was hat Paul Follen wegen America von Fries, Oken, de Wette gehört? Hatte die Auffindung dieses Plans in Wezlar merkliche Folgen?

日本語訳。Lisching か誰か別の者をここへよこせ。さもなければ、以下の問いに答えよ。Paul Follen は Fries、Oken、de Wette からアメリカについて何を聞いたか。Wetzlar でのこの計画の発見は、目立った結果をもたらしたか。

これらの名前から、メッセージは1819年以降の「デマゴーグ」迫害の中に位置づけられる。Jena の Jakob Friedrich Fries と Lorenz Oken、Berlin の Wilhelm de Wette は講座を追われていた。de Wette は1822年から Basel で教えた。Paul Follen は Karl Follen の兄弟で、Karl は Wilhelm Snell とともに Basel で教え、1824年末にアメリカへ渡った。Wilhelm Snell は1821年に Basel へ逃れていた。その兄弟 Ludwig Snell は1820年に Wetzlar のギムナジウムの校長職を停止され、1824年に罷免された。どちらの Snell が書いたのかは葉に記されていない。Wetzlar についての問いは Ludwig を、Basel は Wilhelm を指し示す。「この計画」が何であったかは述べられていない。

04 手法

HCPortal の記録には 2928 × 4416 ピクセルの画像が1枚ある。私は切り抜きから暗号を1行ずつ転写した。169記号で、文字が164、数字が5である。+2 から +7 のずれによる素朴なヴィジュネル復号で、1行目はすぐに読めた(「schiket lisching oder e?nen andern hierher」)が、その後ずれていった。語ごとに6つの鍵の位相を試すと、「beantworte diese fragen」「paul follen」「america」「fries oken」「merkliche folgen」が現れた。鍵の位相のずれを許し、結果がどれだけドイツ語らしいかで採点する自動探索は、ノイズが多すぎて役に立たなかった。数字を記号として数えると(「de Wette」)、ずれは消えた。鍵の位相の本当の断絶は1か所だけ残る。2行目の冒頭である。そこでは写字者が記号を一つ書き落としている。z s s k k w は z s s p k k w、すなわち「wo nicht」を表す。

それ以外に、写しには8語の中に11の誤った記号がある。大半はこの筆跡で似た形の文字である。n の代わりの u(einen)、d と l の入れ替わり(fragen)、2 の代わりの z と q の代わりの z(wegen)、u の代わりの w(von)、c の代わりの i(Auffindung)、g の代わりの q と v の代わりの r(dieses)、w の代わりの u(Plans)、g の代わりの q(folgen)。いずれの場合も、意図された記号は、文脈に合うドイツ語の語を得るために表が要求する記号である。169記号のうち158は書かれたとおりで正しく復号される。

公刊された読みはなかった。HCPortal はこの葉を未解読として登録している。GitHub の NoAutopilot/cipher-lab リポジトリでの試みは、周期 2 から 20 の周期的ヴィジュネルを除外した。数字と書き誤りが標準的なソルバーを壊してしまうためで、読みには至らなかった。

05 不確かなまま残る点

06 出典

転写、デコーダ、ノート、読み:リポジトリの targets/hesse1824/。