日本語訳 · 原著 Daniel Bourdeau『Unsolved Historical Ciphers』は CC BY 4.0 で公開されている。本ページは JIC による翻訳で、原著者の公式版ではない。訳文に相違がある場合は英語原文が優先する · 英語原文を見る ↗

フランス → セシル、エリザベス1世、枢密院 · ノーメンクレーター付きの同音異字(ホモフォニック)暗号 · 1560–63年

フランスからの Sir Nicholas Throckmorton の暗号文抜粋、1560–63年

Nicholas Throckmorton
差出人Nicholas Throckmorton
ウィリアム・セシル
宛先ウィリアム・セシル

BL Add MS 4136:暗号文抜粋の DECODE 記録20件で、どの記録にも解読は付いていない。その平文は Forbes の版以来刊行されており、Calendar of State Papers, Foreign にも要約が収められている。Throckmorton の第三の暗号は鍵の紙として残っている。各記録を刊行された対応箇所と照合し、短い2箇所を鍵で解読したところ、刊本と一致した。Tomokiyo はこの作業の前に刊行テキストと鍵を特定していた。

Daniel Bourdeau · 投稿 · 更新

方法:既存の解読から読解 · 範囲:完全

要約。対象は DECODE の20件の記録、R9220–R9234、R9242–R9245、R9255 からなる群である。54件の画像参照をすべて入手した。隣り合う記録が葉を共有しているため、異なる写真は39枚である。近くにある4件の鍵の記録が17枚の写真を加える。文書館に残る「Third Cipher」R9262 を使うと、R9220 にある番号付きの完全な抜粋1つが、Forbes I, p.355 に印刷された本文に解読される。R9230 での2つ目の、より短い検証は Forbes II, p.12 と一致する。対照表は20件の記録すべてを刊行された対応箇所と照合しており、その大半は日付と宛先によるものである。鍵と照合したのは42トークンであり、20件の記録を完全に解読したわけではない。Tomokiyo はすでに刊行テキストと現存する鍵を特定していた。この作業はその道筋を確認し、対象の記述を訂正するものである。

01 最初の葉での鍵の検証

R9220、f.110 は手紙の途中から始まっている。その最初の番号付きの完全な抜粋 (6) は次のように解読される:

all be it i be revoked or the warr breake

現代英語では「albeit I be recalled, or war break out」(たとえ私が召還されても、あるいは戦争が始まっても)。Throckmorton はセシルに、大使が召還されても戦争が始まっても、Jones 氏が国外にとどまって経験を積めるよう許可を得てほしいと頼んでいる。Forbes はこの句を第1巻(1740)p.355、1559/60年3月7日の急報の中に印刷している。同じ葉には、3月8日の続きと、3月9日の女王宛ての別の手紙も含まれている。

番号付きの暗号記号の行の上にある署名、抜粋 (6) と (7)
R9220、f. 110:Throckmorton の署名の下に、彼の第三の暗号による番号付きの抜粋 (6) と (7) がある。抜粋 (6) は「all be it i be revoked or the warr breake」と解読される。画像:British Library, Add MS 4136 f. 110、DECODE R9220 経由。

転写した27の暗号トークンには、冗字(ヌル)が2つ含まれる。R9262 の画像 P1 のアルファベットが文字を与える。点付きの 4、5、6 はいずれも r を表し、点のない 4 は o を、コロン付きの 6 は u/v を表す。P3 は all を表す印付きの A と、be を表す印付きの b を与える。P4 は接尾辞 -ed を、P9 は the/to を表す曲線の T を与える。したがってこの検証は、アルファベット、語の記号、接尾辞、冗字をまとめてカバーしている。breake の前の語は warr で、異なる2つの r の同音字で書かれている。wars ではない。

R9230、f.133 は、抜粋 (1) の冒頭で2つ目の検証を提供する:

orleans or burges

この15のアルファベットのトークンは Forbes II(1741)p.12 と一致する。CSP Foreign V, no.425 の第11段落は、周囲の警告を要約している。オルレアンかブールジュに対する準備と見えるものは、ルーアン、Newhaven(ル・アーヴル)、ディエップへの攻撃を隠しているかもしれない、というものである。No.426 は暗号箇所の別の解読を記している。その文の残りは、ここではトークンごとには転写していない。

どちらの検証も評価は H で、値は文書館に残る鍵から取った。空白と大文字は編者によるものである。検証の際には刊行テキストが手元にあったので、これらは盲目的な解読ではなく、既知平文による検証である。トークンのラベルと値は次に保存されている: control.json と control_9230.json。再現用のスクリプト付き。スクリプトはそれらのラベルの換字を検証する。各字形の同定は画像の検分に基づいている。

02 近くにある4件の鍵の記録

記録葉と内容ここでの用途
R9257f.172。別のアルファベットとノーメンクレーターの上に Percy の抜粋Throckmorton の鍵であることは確立されていない
R9260ff.177–178。先行する断片と Throckmorton の第一・第二の鍵それ以前の方式で、ここで検証した鍵ではない
R9261f.179。見出し「Sr Thomas Smith's Cipher」別のアルファベットで、Smith の資料を区別するのに関係する
R9262ff.180–185。「Sr Nicholas Throckmorton's Third Cipher」、写真11枚抽出した両方の箇所と一致

第三の暗号はノーメンクレーターである。同音異字(ホモフォニック)の文字、語・名前・地名のためのコード記号(印の付いた頭文字)、語尾の記号、冗字(ヌル)からなる。点が値を区別する。これらの標本では2桁の上付き数字は使われていない。この巻の鍵の紙は再構成であり、カタログ上の日付は、それらが当時使われた鍵であることを示すものではない。

03 記録と刊本の対照表

各行は刊行された対応箇所を示す。暗号と照合したのは、そう記した箇所だけである。CSP はしばしば完全な手紙を要約している。日付は1月始まりの年で示す。1559年3月は1560年3月に、1562年1月は1563年1月になり、日は変えない。R9234 は1563年11月1日のままである。共有の葉は、その箇所を割り当てる前に、手紙の見出しのところで分けなければならない。

DECODE丁日付宛先刊行資料根拠と限界
R92201101560年3月7–8日セシルCSP 2, 837、Forbes I, pp.352–356。p.355 で対照実験鍵の対照実験を検証済み。共有の葉には R9221 も含まれる。
R92211101560年3月9日女王CSP 2, 844、Forbes I, p.356日付・宛先が一致。R9220 と同じ画像。
R9222111–1121560年3月9日セシルCSP 2, 845、Forbes I, p.358日付・宛先が一致。
R9223112–1161560年3月15日女王CSP 2, 859、Forbes I, p.360日付・宛先が一致。
R9224116–1181560年3月15日枢密院CSP 2, 860、Forbes I, p.369日付・宛先が一致。
R9225118–1201560年3月21日女王CSP 2, 脚注1、Forbes I, p.376当時 State Paper Office の原本の所在がわからなかったため、CSP はこれを脚注に印刷している。
R9226120–1221560年3月21日セシルCSP 2, 882、Forbes I, p.384日付・宛先が一致。
R9227122–1231560年3月21日枢密院CSP 2, 881、Forbes I, p.382日付・宛先が一致。
R9228123–1291562年9月24日女王CSP 5, 690、Forbes II, p.61日付・宛先が一致。
R9229129–1331562年10月15日女王CSP 5, 848、Forbes II, p.111日付・宛先が一致。
R92301331562年8月5日女王CSP 5, 425、Forbes II, p.12(抽出箇所)。CSP no.426 は別の解読オルレアン/ブールジュの箇所を CSP の第11段落および対応する Forbes の手紙と照合。
R92311341562年9月9日女王CSP 5, 596、CSP V, no.596日付・宛先が一致。
R9232134–1351562年9月9日セシルCSP 5, 597、CSP V, nos.597–600(同日の手紙2通と写し)冒頭は9日に Francisco を送り出したことに触れている。No.597 が主な候補。no.599 は比較用に残す。
R9233135–1361562年10月30日セシルCSP 5, 935、Forbes II, p.156日付・宛先が一致。
R9234136–1381563年11月1日女王CSP 6, 1356、CSP VI, no.1356写本の日付は1563年と一致する。先行する手紙の日付が早いというだけで1562年に変えてはならない。
R9242149–1501563年1月3日女王CSP 6, 12、Forbes II, p.251DECODE は旧暦の1562年を使っている。
R9243150–1511563年1月6日女王CSP 6, 35、Forbes II, p.270DECODE は旧暦の1562年を使っている。
R9244151–1531563年1月13日女王CSP 6, 83、Forbes II, p.275DECODE は旧暦の1562年を使っている。
R9245153–1551563年9月20日セシルCSP 6, 1233、CSP VI, no.1233日付・宛先が一致。CSP は明示的に cipher deciphered としている。
R9255169–1711562年11月22日(Throckmorton の部分)女王CSP 5, 1099、Forbes II, p.208。CSP no.1100 は解読済みの写し複合的な記録:Smith、Throckmorton、Somer、Randolph。Throckmorton は ff.169–170 にある。カタログ上の作成者 Lomer は Somer のことらしい。他の書き手には別々の鍵が必要である。

R9232 は CSP V no.597 との暫定的な一致である。冒頭で9日に Francisco を送り出したことに触れている。Nos.599–600 は同日の他のセシル関係資料で、比較候補として残る。R9255 は複合的である。Throckmorton の部分は1562年11月22日の CSP V nos.1099–1100 と一致するが、Smith、Somer、Randolph の資料には別個の同定と鍵が必要である。

04 先行研究と対象の記述

Satoshi Tomokiyo のエリザベス朝の暗号の研究は、Add MS 4136 の暗号文を大部分が抜粋であるとすでに特定し、Forbes を引用し、Throckmorton の三つの暗号を再構成し、2024年11月の覚書で文書館の鍵を記録している。鍵も平文も、ここで新しいものではない。これらの記録についての DECODE の状態は、記録に解読が付いていないことを意味するにすぎない。平文は1740年代から刊行されている。

意味を持つ2桁の上付き数字についての記述は、Tomokiyo の Unsolved Historical Ciphers のページで隣にある Serno Gilino/ウスター司教の項目から来たものである。対象の記述では、それが誤って Throckmorton に帰されていた。Tomokiyo が特に未解決としている2件は、R2988 の余白の暗号文と、R2989 の John Wod の1568年の資料である。どちらもこの20件の記録の外にあり、ここでも未解決のままである。

05 確立されたこと、されていないこと

参照された71個の画像ファイルはすべて JPEG のシグネチャ検査を通り、研究用の目録に SHA-256 ハッシュが記録されている。対象の54件の参照には39枚の異なる画像があり、バイト単位で同一の R9220/R9221 の組を含む。短い2箇所、合計42トークンを第三の暗号と照合した。刊行された対応箇所はそれと一致する。

コーパス全体についてトークン数や割合は主張しない。記録と刊本の照合の大半は、字形ごとには確認されていない。翻刻版を作るには、39枚の固有の葉を転写し、手紙の境界と他の書き手をすべて分け、番号付きの抜粋をすべて刊行テキストと対応させる必要がある。この結果は、鍵が未知だという対象の前提に答えるものである。20件の記録の完全な版ではない。

06 出典

研究ファイル、正確なトークンのラベル、資料目録、刊行テキストの資料集:targets/throckmorton/。